妻のトリセツ写真はイメージです Photo:PIXTA

『妻のトリセツ』(講談社+α新書)を筆頭に「妻との接し方」「妻との溝を埋める方法」など、類似したテーマの本やネット記事が増えている。このような「妻関連コンテンツ」が話題になっている理由と、そこから見える現代の男性像、夫像を『ぼくたちの離婚』(角川新書)などの著書があるライターの稲田豊史氏に聞いた。(清談社 沼澤典史)

妻とのコミュニケーション不和に
原因療法を求める夫

 夫婦間のコミュニケーションについて書かれた『妻のトリセツ』(2018年10月発売)は40万部を突破するベストセラーになった。発売から2年近くたつにもかかわらず、いまだに書店で平積みされているほどだ。

 編著者の黒川伊保子氏は脳科学・AI研究者。その知見を生かし、男女の脳の性差から夫婦間のコミュニケーションのすれ違いを解説し、夫へ対処法を説いている。いわゆる男性脳、女性脳の区別には批判も少なくないが、一定の支持があることは40万部という数字が示しているだろう。