コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、4~6月度のファッションビル編だ。
パルコとマルイ、6月業績「約1割減」が
見かけ以上にマズい理由
ファッションビルの主要2社が発表した4〜6月度の月次業績データは、以下の結果となった。
◯パルコ(J.フロント リテイリング)のテナント既存店取扱高
4月度:前年同月比305.5%(205.5%増)
5月度:同242.0%(142.0%増)
6月度:同92.6%(7.4%減)
◯マルイ(丸井グループ)の小売取扱高
4月度:前年同月比268.1%(168.1%増)
5月度:同246.9%(146.9%増)
6月度:同89.7%(10.3%減)
6月度の実績を見ると、パルコ・マルイ共に前年割れを起こしている。だが、両社の業績を時系列でひも解いていくと数字の見かけ以上に厳しい状況が見えてくる。次ページで詳しくご紹介しよう。