コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、4~6月度のファミレス編だ。
ロイホ、すかいらーく、サイゼリヤ、デニーズ…
そろって減収でも「大格差」のワケ
ファミレスの主要5社が発表した4~6月度の月次業績データは、以下の結果となった。
◯すかいらーくグループ(すかいらーく)の既存店売上高
4月度:前年同月比164.6%(64.6%増)
5月度:同128.6%(28.6%増)
6月度:同92.5%(7.5%減)
◯ロイヤルホスト(ロイヤルホールディングス〈HD〉)のロイヤルホスト既存店売上高
4月度:前年同月比191.6%(91.6%増)
5月度:同148.8%(48.8%増)
6月度:同99.7%(0.3%減)
◯サイゼリヤの既存店売上高
4月度:前年同月比192.3%(92.3%増)
5月度:同139.7%(39.7%増)
6月度:同98.9%(1.1%減)
◯デニーズ(セブン&アイ・ホールディングス〈HD〉)の既存店売上高
4月度:前年同月比151.2%(51.2%増)
5月度:同122.5%(22.5%増)
6月度:同89.4%(10.6%減)
◯ジョイフルの既存店売上高
4月度:前年同月比169.5%(69.5%増)
5月度:同129.4%(29.4%増)
6月度:同83.0%(17.0%減)
21年6月において、5社全てが前年実績割れを起こしている。しかし、同じ前年割れという状況でも、5社の間には格差がある。実は、ロイヤルホストと残りの4社(すかいらーく・サイゼリヤ・デニーズ・ジョイフル)では実績増における「価値の重み」が違うのだ。
特に、ロイヤルホストと、デニーズの既存店売上高を深掘りすると、見かけ以上の「差」があることが分かった。
5社を取り巻く、数字のカラクリをご紹介しよう。