経営者を目指す人が学ぶべき、3つの大切なことPhoto:123RF

 前回は起業して成功するための3つの条件についてお話ししました。それは「(1)お客さまや社会から評価される自分の強みを生かす」「(2)既にある市場に進出する」「(3)会社を円満退職する」でした。これに付け加えるなら、起業家自身も能力を磨かなければなりません。そこで今回は、経営者を目指す人が学ぶべき3つの大切なことをお話します。

小宮一慶・小宮コンサルタンツ代表小宮一慶
小宮コンサルタンツ代表

(1)関心を持って世の中を見る
 経営は、(1)企業の方向づけ、(2)資源の最適配分、(3)人を動かす、の3つの要素からなっています。その中で最も重要なのは方向づけで、企業の命運の8割を握ると言っていいでしょう。

 企業の方向づけを的確に行うためには、まず経営者自身が世の中の動きを捉えるアンテナを張り、関心を持って世の中を見ることが欠かせません。すると、いままで見えなかったものが見えてきます。例えば、その一つの例がセブン‐イレブンのロゴ「7-ELEVEn」です。実は7に添えられたELEVEn の最後の「n」が小文字になっているのですが、多くの人がこれに気がついていません。店舗の入り口に掲げられているロゴは誰の目にも入っているはずですが、関心を持って見ていないので気がつかないのです。