やってはいけない「マグロ選び」(3)
メニューをよく見ずに選ぶ

 やってはいけないことの三つ目は、メニューをよく見ずに選ぶことです。メニューには、何げなくさまざまな情報が載っており、品質を判断するヒントになるからです。

 マグロの場合、特に気にしておきたいのが「店内切りつけ」という表記です。マグロに限らず、魚はあらかじめ細かくしておくほど、鮮度の持ちが悪くなります。すしネタにはあらかじめ切られて凍結されているものと、柵を店内で切るものがあり、後者の方が鮮度は良くなりやすいといえます。

 つまり、「店内切りつけ」というのは、「鮮度に力を入れています」ということなのです。

 ただし、メニュー全体を見渡してみて「店内切りつけ」の文字がどこにもない場合もあります。これは、それが当たり前の店や、特に表示していない店があるためです。この場合は、他メニューと差はないので気にする必要はありません。

 以上、書き入れ時のお盆を迎える回転ずしの最近の状況と、お盆におすすめのすしネタ「マグロ」の選び方をご紹介しました。新型コロナウイルス感染拡大に歯止めがかからない中、都道府県境をまたいだ帰省の自粛が呼びかけられるなど、今年も「いつものお盆休み」とはいかないかもしれません。大変なお盆だからこそ、身近な回転ずしを楽しみながら、お得においしいひと時を過ごせることを願っています。

(おさかなコーディネータ ながさき一生)