「つけ焼き刃」は危険、
むしろ言わないほうがいい

 訪問先の社長さんが出版した本に、印象深いところがあったら覚えておいて、「社長がご著書に書いておられる、○○のエピソード、感動しました」なんて伝えたら……相手にしたらうれしいですよね。

 私も、初体面の相手が、私の本にたくさん付箋をつけて、「この本、本当に感動しました」なんて言ってくれたら、その人の話を身を乗り出して聞いてしまいます。

 でも、ここで注意。単に、本を出しているということを知っているだけだったり、買ってみたけれど最初の数ページしか読んでいないのに、安易に知ったかぶりをすると命取りになりかねません。

 その程度なら、はっきり言って、言わないほうがいい。

「いやー、浅川社長、本を出版されていますよね」

「ありがとうございます。ちなみに、どの本を読んでくれたんですか?」

「いや、すみません、まだ読んでなくて……」

 私は、そんな相手には、「読んでないなら、言わないほうがいいよ」って言います。上っ面だけの情報には血が通っていません。

 これ、ブログも一緒です。

「ブログを書かれてますよね。いつも拝見しています」

「読んでくださってありがとうございます。ちなみに昨日の記事ってどうでした?」

「いや、すみません……」

 これも、「だったら、言わないほうがいいよ」ですね。