米の経済成長、中国上回る コロナ対応の違いでPhoto:Bill Pugliano/gettyimages

 米国と中国の経済成長率が逆転した。

 今年4-6月期の米国の国内総生産(GDP)の伸び率は、前年同期比12.2%となり、中国の7.9%を上回った。

 多くのエコノミストによれば、米国優位の状況は少なくともあと数四半期続くとみられる。米国の経済成長率が一定期間継続して中国を上回るのは、少なくとも1990年以降では初めてとなる。

 新型コロナウイルス感染症のパンデミック(大流行)に対して、米中両国の対応が違っていたことが、短期的には成長率逆転の要因になっている。新型コロナウイルスが流行したのは、中国の方が早かった。中国の指導者らは、新型コロナ流行の震源地となった武漢市などで感染者の隔離措置を迅速に実施した。2020年1-3月期の中国のGDPは、前年同期比で6.7%減少した。これに対し、米国のGDPは同四半期に小幅増となった。