先週の総括

 先週の日経平均は週初上昇したものの、週半ばに値を崩し、週末は反発して終えた。週初は、米国で発表された雇用統計の数字が悪化したにもかかわらず材料視されなかったことから米国株が上昇したことを好感し、9000円台を回復した。

 しかし、9000円台は戻り売りも多く、反落。為替が1ドル=94円台まで円高が進んだことも嫌気された。インテルの業績下方修正も足を引っ張った。
週末は、値ごろ感から米国株式市場が急反発し、日経平均も買われたが反応は鈍く、結局前週末比1.4%下落の8462円で引けた。

 規模別には、大型株の値下がりが大きかった。マザーズ指数は前週比マイナス1.5%と小幅下落した。業種別には紙パルプ、サービス、ゴム製品が上昇した一方、不動産、銀行、卸売が大値下がりした。

今週の予報

商社は国際商品暴落により
来期業績に不透明感があり
「晴」→「曇」

晴 曇

 今週の日経平均は、もみ合いから下値模索を予想する。先週は改めて9000円台の重さを確認した格好であり、リズムとしては下値を試しやすい状況だ。

 先々週末の雇用統計の悪化に反応しなかったと思えば、先週の大手米国家電量販店の破綻には反応するなど、株式市場はすっきりと悪材料を織り込んでいない。

 日経平均の予想EPSも、10月の809円から直近は597円まで下方修正されている。トヨタやソニーなど、日本を代表する大企業の業績下方修正が痛い。9000円で換算すると予想PERは15倍を越えてしまう。この水準は市場は容認できないということなのだろう。

 総合商社の中間決算が出揃った。三井物産の前年同期比73.1%営業増益を筆頭に、中間期までは非常に好調だ。

 ところが順風満帆であるはずの三菱商事が通期連結営業利益を期初予想の6850億円から6300億円へ下方修正した。いったい何が原因なのだろうか?