仕事をするうえで最も大切にすべきスキルは何か――。いざ、そう聞かれると困ってしまう人が多いかもしれない。特に若いビジネスパーソンは答えに窮してしまうことが多いだろう。そこで当連載ではその答えを探すため、いま注目の経営者(社長)たちにその質問をあえてぶつけてみようと思う。数々の苦難を乗り越え、成功を手にした者だからこそ語れる「仕事の極意」がきっとあるはず。成果を生み出すために本当に必要なものは何なのか、(テーマを絞るため下記の8つのスキルの中から選んでもらい)じっくり語ってもらいたいと思う。

1)情報収集 2)コミュニケーション 3)整理術 4)アイデア・発想 5)ドキュメンテーション(表現力) 6)人脈づくり 7)行動管理 8)モチベーション

 彼らの言葉は、多くのビジネスパーソンにとって貴重なメッセージとなると思う。いまの自分よりも一歩上を目指したいと思っている人たちにぜひ読んで欲しい。


 当連載にご登場いただく2人目の経営者は、株式会社ワークスアプリケーションズ 牧野正幸 CEO。日本で初めて大企業向けのノーカスタマイズ型ERPパッケージソフトを開発/販売し、主力製品「COMPANY」は人事/給与システム分野で50%を超えるトップシェアを獲得するまでに。計画通り、設立から5年後にはJASDAQへの上場も果たした。しかし上場に至るまでは、多くのベンチャーキャピタルから「100%失敗する」と断言され、100社以上から融資を断られるなど、資金集めに相当苦労したという。そんな苦しい状況を乗り越えられたのは、自分を限界まで追い込むという強い精神力があったからこそ。高いモチベーションを維持することがそのカギを握っているようだ。今回から2回にわたって、牧野CEOの「仕事の極意」に迫る。

■ 社長ファイルNo.2 ■

株式会社ワークスアプリケーションズ
代表取締役最高経営責任者 牧野正幸 氏

■ 牧野CEOが選んだ「仕事の極意」(スキル)は・・・ ■

モチベーション

牧野正幸

牧野正幸(株式会社ワークスアプリケーションズ 代表取締役最高経営責任者)
1963年、兵庫県生まれ。大手建設会社を経て、システム開発会社へ転職。そこで外資系コンピューターメーカーに出向し、システムコンサルタントとしての経験を積む。1996年、株式会社ワークスアプリケーションズを設立。日本で初めて、大企業向けのノーカスタマイズ型ERPパッケージソフトを開発/販売。5年後の2001年にJASDAQに上場。同社の主力商品のERPパッケージ「COMPANY」は、人事/給与システム分野では50%を超えるトップシェアを獲得。