みずほフィナンシャルグループとみずほ銀行の両トップ、システム担当役員が集まり顧客に対して謝罪今年に入って5回目となるシステム障害を起こしたみずほ。8月20日に会見を開き、みずほフィナンシャルグループとみずほ銀行の両トップ、システム担当役員が集まり顧客に対して謝罪した Photo by Takahiro Tanoue

8月20日、みずほ銀行で再びシステム障害が発覚した。今年に入って5回目となる障害だが、みずほは2カ月前に再発防止策を公表したばかりだった。今回の障害を見ても、新システム開発工程における検証不足が浮き彫りになった。(ダイヤモンド編集部 田上貴大)

再発防止策公表から2カ月で
今年5度目の障害発生

「ハードウェア機器について必要な交換・改修を実施【済】、今次障害と類似する全ての機器を対象に点検を実施【6月末】」

 今春、みずほ銀行は短期間で4回に及ぶシステム障害を起こした。4回目の障害では、ハードウェア機器の故障により外国為替送金に遅延が発生。そのため、第三者委員会による調査を踏まえ、6月15日に公表した再発防止策に冒頭の取り組みを明記していた。

 だが、この取り組みが不十分であったことが露呈する。公表からわずか2カ月余りの8月20日、ハードウェア機器の故障に端を発するシステム障害を再び招くという“醜態”を晒したからだ。

 5回目となる今回の障害では、基幹システムと現場の店舗をつなぐ部分の機器が故障した。それにより、全国のみずほ銀行とみずほ信託銀行の店頭で、入出金などの取引ができなくなった。

 さらに、翌営業日の23日には、通信ネットワークの乱れにより、全国約130台のATMが稼働を停止する6回目の障害も発生。再発防止策の策定後も障害が相次ぐ異常事態に、顧客の不信感が再度高まっている。