筆者は、吉本でお笑いコンビ「オオカミ少年」で活動する傍ら、探偵事務所の代表を務めています。今回は、私が探偵という職業に就いて初めて行った調査についての体験談です。私はこれまでどんな仕事においても、最初からそつなくこなしてきたと思います。しかし、こと探偵業の初現場というものはこれまで培ってきた自信を粉々に打ち砕くような正反対のものでした。これは、現在でも私が探偵を続けられる要因の核となっている、言わば尾行・調査の基礎の話にもなります。単純に興味がある方や、これから探偵を目指そうとされている方の参考になれば幸いです。しかしこれは、私の見習い時代である10年前の話であることはご承知おきください。(探偵芸人 オオカミ少年・片岡正徳、登場人文はすべて仮名)
探偵は大変!
依頼者に振り回される仕事
前回、別の日に調査と言っていましたが、初現場予定日の午後に調査をすることになりました。
内心、探偵は依頼者にとても振り回される仕事だなぁと、ため息をつきました。
幸い丸一日空けておいたので、いったん帰宅してご飯を食べたらすぐに家を出て、レッドスターと合流して朝6時58分に来た大田区の環七沿いのコンビニの駐車場に再度到着しました。