アフガニスタン全土を支配下に置き、新政権を発足させたイスラム主義勢力タリバンは、国際社会に対して「アフガニスタン・イスラム首長国」を正式に承認するよう求めている。アフガンの共和国が崩壊して1カ月近くが経過したが、これまでタリバン新政府を正式に認めた国・地域はない。だが、特にアフガンが人道危機に見舞われていることを踏まえ、世界各国の政府や国連はタリバンとの高官協議に前向きな姿勢を示している。欧米諸国の一部は、タリバン政権を法的に承認していなくても、対話は可能であり、また望ましいとの立場を示している。ある欧米外交筋は「タリバンは正式に認められる前に、国民の政治的な意思によって何らかの負託を得るべきだ」と話す。「だが承認の問題は別として、彼らと交わること、関与することは可能だ」
タリバンが望む承認、欧米は距離感に腐心
カタール外相のカブール訪問が浮き彫りにする複雑な対応
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