「親しい友人がいない」と回答した
高齢者の割合(2021年1月調査)
新型コロナウイルス感染症の終息の兆しも見えず、社会的不安が広がり始める中、社会的な孤独・孤立が問題化しつつある。高齢者を対象とした国際比較調査では、日本の高齢者の31.3%が「親しい友人がいない」という。これは他国(米、独、スウェーデン)と比較して2倍から3倍の数字だ。特に日本の高齢者男性では40.4%が「親しい友人がいない」と回答し、女性(23.0%)よりも深刻だ。
ここで気になるのは前回調査(コロナ前)との比較である。今回の調査では外出制限などで人と会う機会が減少し、孤独感が増したと推測できる。しかし、日本の場合は孤独感が5ポイント以上上昇したものの、他の国はほとんど変わっていない。ドイツは逆に3ポイント以上下降している。コミュニケーション手段に相違があるのだろうか。