「元々は1971(昭和46)年発売の『仮面ライダースナック』のオマケとしてカードをつけたことがキッカケでした。それを受けて、73年にカードつきの『プロ野球スナック(当時)』を発売しました」

 73年と言えば巨人V9達成の年であり、長嶋茂雄の現役最晩年だ。当然、記念すべき「カード第1号」は笑顔の長嶋さん。

「当時は巨人人気が最高潮でしたから、カードも巨人中心でした。実際、巨人が強いと売り上げもいいんです。これまでの販売記録を見ても、76年、87年、そして00(平成12)年の売り上げがすごくいいんです」

 三井さんが挙げた年は、いずれも巨人が優勝しており、同商品は現在にいたるまで一貫してカルビーの看板商品なのだ。

「現在は年3回に分けて、まずは開幕に合わせて3月に第1弾、第2弾は6月、第3弾は9月に発売して11月に終売。そして、翌年の3月にまた新しい年度の商品を出します。第1弾のカード作りは前年の12月から始まります。現在は12球団均等に作っています」

 21(令和3)年の第1弾を例に挙げると、通常の「レギュラーカード」や印象的な場面をモチーフにした「エキサイティングシーンカード」、前年の引退選手をカード化した「レジェンド引退選手カード」、主要タイトルを獲得した選手による「タイトルホルダーカード」、そして、「チェックリストカード」で約120枚がラインナップされている。

「以前は新聞社さんが撮影したものをお借りしていたんですが、現在は各球団からお借りすることが多いです。1月には写真のセレクトを終え、2月には入稿をして、3月の開幕に合わせて発売しています」