提携先としての日本企業に高い評価
ソフト面での日本の強みとは

――ミャンマーで事業を始めた創業者の方々が、口々におっしゃられるのが、創業時の資金調達の難しさです。実際にその点は難しかったのでしょうか。

社長 私の場合は、その前にタイで少し事業を行っていたので、ある程度の資金はありました。また、ちょうどそのころ相続でまとまった資金が入りました。そのため、スタート時は手持ちの資金の範囲内で始められました。ただ、資金調達の難しさは、なにも創業時だけではありません。実際、工場を拡張しようとして、資金調達のために銀行をまわりましたが、なかなかいい金利で貸し出すところがなかったために、断念したことがあります。

――その時に提示された金利はどの程度だったのですか。

社長 おおよそ13%でした。以前私は貿易事業をやっていましたが、そういった事業であれば、商品の仕入れから販売までそれほど時間がかからないため、仮に13%だったとしてもある程度やって行けるとは思います。ただ、我々は現在製造業なので、どうしても設備投資を行ってから、実際の資金回収まで時間がかかります。工業用地の調達から始まり、製造機器の導入、人員の確保、それから実際の製造開始、その上でしっかり販売して資金を回収するという一連のプロセスが、日本とは異なって一つ一つに時間がかかるため、その期間の金利負担は極めて大きなハードルになるのです。従って、我々のようなまだ規模が限られている企業にとって、この金利で事業資金を調達して、拡大していくのはとても大変です。

――また、輸出の割合が高いのであれば、ミャンマー通貨のチャットが強くなることは、事業環境としてより厳しいですね。

社長 そうです。確かにミャンマーの人件費は安いですが、中国内陸部などでも同様に安く作ることが出来ます。従って、為替レートの影響により、製品の競争力は大きく影響されます。その点は、日本の多くの輸出型の企業と同じですね。

――そういった環境下で、海外企業と組むことは魅力的な解決策ですか。

社長 当然組む相手にもよりますが、我々の現状を理解して長期的に同じ方向で進めるパートナーが、資金的にサポートしてくれることは非常にありがたい話です。特にその際に、我々の技術水準を引き上げてくれるパートナーであれば、非常に魅力的です。日系企業は、約束をしっかり守るし、技術水準も高く、ミャンマーのことをしっかりサポートしてくれるのでとても魅力的ですね。

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