景気や金利の見通しに変化がないか見極める上で、米国債相場は手掛かりを得る最善の場所だとされる。だが現在の状況では、そうではないと考える投資家もいるようだ。7-9月期の終盤で米国債利回りが突如跳ね上がった。これは景気見通しが明るさを増している兆候と受け止められるかもしれない。国債利回りは通常、経済成長や物価の見通しが強まると上昇する傾向があるためだ。だが、アナリストの多くは、経済見通しに変化があったために利回りが上昇しているとは考えていない。むしろ、買われすぎへの反動から起こるべくして起きた調整だとみている。つまり、見通しの大幅な変化が要因ではなく、利益確定の動きによるものだとの見立てだ。利回りの上昇は、他の市場にも影響を及ぼすため重要だ。他のすべての条件が同じであれば、利回り上昇は企業の借り入れコストを押し上げ、将来の利益の価値を目減りさせることで株価の重しになる。だが、経済成長見通しの改善が要因だと投資家が感じているなら、利回り上昇は歓迎されるかもしれない。
米金利上昇、当然の調整とみる投資家
9月FOMCが潮目の変化、10年債利回りが1.5%超え
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