コロナ禍からの企業業績の回復は、勝ち組と負け組の格差が拡大して「K字型」に引き裂かれていくという二極化の議論が強まっている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回は日本マクドナルドホールディングス、モスフードサービス、日本KFCホールディングスの「ファストフード」業界3社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)
ファストフード3社
1割超の大幅増収
企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下のファストフード業界3社。対象期間は21年4~6月の直近四半期としている。
各社の増収率は以下の通りだった。
・日本マクドナルドホールディングス
増収率:12.6%(四半期の売上高754億円)
・モスフードサービス
増収率:16.2%(四半期の売上高186億円)
・日本KFCホールディングス
増収率:11.6%(四半期の売上高221億円)
ファストフード業界3社の四半期増収率(前年同期比)は、全て1割超のプラスとなった。
業績好調な3社だが、数字の背景を詳しく見てみると、中でも日本KFCホールディングスの「頭一つ抜けた」好調ぶりがよく分かる。他の2社とどう違うのか。次ページ以降で解説する。