岸田首相を支える最側近「若手3議員」の素顔とは首相補佐官に就任した村井英樹氏(左)と岸田文雄首相 Photo:JIJI

岸田政権で注目の
若手3議員のポスト

 いよいよ岸田内閣が本格始動しました。支持率の低さから低調な船出とする報道もありましたが、所信表明演説は今までの岸田氏のイメージよりもはるかに力強いもので、個人的には最後の「早く行きたければ、一人で進め。遠くまで行きたければ、みんなで進め」のフレーズはグッとくるものがありました。これぞ、日本人的であり、岸田的な良さなのだろうと感じました。

宮崎謙介宮崎謙介氏

 さて、所信表明の際に主な人事は全部出そろいました。注目閣僚や組閣の仕方については先日の記事に書いた通りです。また、その記事の中で筆者は、岸田氏の有能な側近の若手議員3人をどこに置くかを見ることで、岸田政権が本当に重視している場所が見えてくる、と申し上げました。

 若手議員3人とは木原誠二氏、村井英樹氏、小林史明氏です。

 結果、木原氏は、官房副長官。村井氏は、首相補佐官。小林氏は、デジタル担当の内閣府副大臣という着地になりました。

 木原氏、村井氏は、首相官邸の中で職務することとなります。首相官邸は、官房長官・副長官・補佐官など限られたメンバーしか入れないこの国の「最高権力の館」です。官邸主導の現代は、ここにいかに忠誠心と能力の高い人材を集められるかが肝になるのです。

 そういう意味で、閣僚人事のようには目立ちませんが、木原・村井両氏をここに置いたことは注目すべきでしょう。両氏は財務省時代の先輩後輩(なんなら採用した側とされた側)からの付き合いであり、まさにあうんの呼吸でこの総裁選挙も支えてきました。

 一方、小林氏は、NTTドコモの出身でデジタル分野にはすこぶる明るい人材です。得意分野のデジタル庁担当の副大臣は適任でしょう。当選3期の若き牧島かれん大臣を補佐して、デジタル庁の順調な船出ができるように配属されたと思われます。

 木原、村井、小林氏はそれぞれどういう人たちなのか。3氏をよく知る筆者が、その横顔を紹介したいと思います。