ウィズ・コロナによって会食や集団行動が規制される中、政治家による大人数での会食や会合などが相次いで報道されたことは記憶に新しい。また会社においてもおじさんたちは対面での打ち合わせや会議を熱望していることも多い。このように中高年になるほど集団行動かつ対面を重視したがる理由は何なのか。『大人力検定』(文藝春秋)などの著者であり、大人の振る舞いに詳しいコラムニストの石原壮一郎氏に聞いた。(清談社 沼澤典史)
仕事に絡めないと
人に会えない悲哀
コロナ禍によって3密が避けられ、仕事でもプライベートでも以前のような対面を基本とするあらゆるコミュニケーションが制限された。にもかかわらず、政治家らが大人数で会食をしたり、中高年のおじさん社員がテレワークに苦言を呈すなどの話は後を絶たない。また、緊急事態宣言の期間中は比較的減少したが、解除後は部下を引き連れてランチや飲み会に行く姿も目にするようになった。
このように改めて振り返ると、おじさんほど公私を問わず対面を重視し、なにかと群れて行動したがる傾向があるのではないだろうか。その理由を石原氏はこう分析する。