定年まで働くなんて無理……ならば、生涯賃金2億円を株式投資で稼いでしまおう! そう決意した入社3年目、知識ゼロの状態から株式投資をスタートした『割安成長株で2億円 実践テクニック100』の著者・現役サラリーマン投資家の弐億貯男氏。年間平均利回り30%で資産を増やし、当初の計画を前倒しで2億円達成! 現在も資産を増やしている。忙しいサラリーマンでも真似できる「100の実践ノウハウ」を徹底伝授する。
決算資料はどう読む?
私は銘柄ごとに「この銘柄は2~3年でプラス30%の利益が得られそうだ」とか「この銘柄はプラス50%の利益が望めるかもしれない」といった想定をしています。
その想定のベースになるのが、四半期や半期ごとの「決算説明資料」です。
同時に公表される「決算短信」は形式が決まっていますが、決算説明資料の形式に決まりはなく、今後の成長戦略や業績見通しなどが記載されています。
そこには、「こういうペースでの出店を続けます」とか「この新規事業を5年後までに500億円の事業規模まで成長させます」といった未来予想図が書かれています。
そのストーリーが妥当なものだと思えれば、「業績の伸びに応じて株価はこれくらい上がるだろう」と想像してみるのです。
もちろん、決算説明資料に書かれていることが、すべて実現するとは限りません。
決算短信と違って自由に作れる資料ですから、なかには投資家向けに意図的に“盛った資料”を作る企業もあるでしょう。
そこで私は、過去の決算説明資料にも目を通すようにしています。
2~3年前の決算説明資料で語っていた将来の出店計画や業績拡大が、ほぼ予定通りになっている企業なら、今期の決算説明資料に書かれている内容も信頼度が高いと考えられます。
逆に、過去に甘い見通しを立てて業績の下方修正を常習的にしていたり、株主にとってはネガティブな「増資」(株数が増えると1株あたりの価値が希薄化しやすい)をしていたりする企業は、決算説明資料にバラ色の業績予想が描かれていたとしても、真に受けるべきではないかもしれません。
2~3年後、予測通りに業績が伸びて株価が30~50%上がったとしても、そこで即、利益確定するわけではありません。
その段階であらためて2~3年先の業績と株価を想定して、「まだまだ伸びそうだな」と判断したら保有を続けます。
このくり返しで2倍株、5倍株、10倍株を育てていくのです。