「株式投資に興味があるけど、何から始めればいいの?」ーー。そんな株式投資ビギナーにおすすめしたいのが『5万円からでも始められる! 黒字転換2倍株で勝つ投資術』(馬渕磨理子著、ダイヤモンド社)です。全国各地のセミナーで5年間にわたって個人投資家の方々にお伝えしてきた、的中率70%超の堅実な投資法を紹介。「黒字転換2倍株投資術」とは、四半期決算データで営業利益・経常利益が「赤字」から「黒字」に転換するタイミングの銘柄をいち早く見つけて買い、2倍になったら売るというシンプルな方法。「リスクを取りたくない、損切りの回数を減らしたい、でも利益は欲しい!」という堅実派の人にも始めやすいマイルドな投資法です。連載の特別編としてお送りしている書下ろし記事第2弾。これから株式市場はどうなっていくのか? どんな有望銘柄があるのか? 最新の黒字転換2倍株候補銘柄を紹介します。好評のバックナンバーはこちらからどうぞ。

最新のSNSマーケティングと伝統的な飲食業界における有望銘柄はこれPhoto: Adobe Stock

日本だけが賃上げから取り残されている

 日本の給料が30年間横ばいであることに、いま改めて注目が集まっています。賃上げは日本経済全体に影響を及ぼし、グローバル視点で見た時に日本という国の価値を高める可能性があります。

 長年、議論されてきた「賃金引き上げが先なのか、企業が利益を生み出すのが先か」「鶏が先か、卵が先か」この議論にそろそろ終止符を打つべき時期にきているのではないでしょうか。

 なぜならば、他国は賃上げを先に行った結果、消費を促し、物価上昇に成功しているからです。

日本の「地盤沈下」は、どこまで進む

 OECD(経済協力開発機構)の調査によれば、海外と比べると2019年における日本人の平均年収は約430万円。米国(約740万円)、ドイツ(約600万円)など先進国から大きく下回っており、韓国(約470万円)にまで抜き去られています。

 ドメスティックな思考回路が「どん詰まり」を招き、結果、日本経済だけが取り残されている状態です。円安、物価安、賃金安。現状の日本は知らず知らずのうちに「地盤沈下」が進んでいるとも言えそうです。

「人件費やコストを削減して、できるだけ安い価格」=EDLP(Every Day Low Price)で提供することがよしとされる日本の企業文化。

 しかし、前向きな企業努力の結果に、素晴らしいサービスや商品があるのです。そろそろ、ひたすら耐えて、企業体力をすり減らすのはやめにしたいものです。品質に見合った正当な対価で販売することは、なにも間違ってはいません。

 今回も赤字から黒字に浮上してきた力強さ、忍耐強さのある企業をご紹介します。

 業績が復活する見通しのある企業を安い株価で買うチャンスの時期だと言えるでしょう。最新のクロテン銘柄をご紹介していきます。今回紹介するのは、ホットリンク<3680>と<3087>ドトール・日レスホールディングスの2社です。

 特に、デフレの象徴である飲食業界で出遅れ感のある企業と、ものの価値を上げる可能があるマーケティング企業を取り上げます。