<3087>ドトール・日レスホールディングス【飲食・黒字浮上・経済再開・底打ち】
コロナでもカフェの<3543>コメダホールディングスが郊外の需要を取り入れて堅調であり、ファミリーレストランの<7581>サイゼリヤが黒字浮上する見通し。
さらには丸亀製麵を展開する<3397>トリドールは黒字浮上したように、外食企業もそろそろ底打ちの兆しが出てきています。
<3087>ドトール・日レスホールディングスは、特に都心に店舗を多く持っていることから、コロナでのダメージが大きく、立ち上がりに時間がかかっています。都心のエクセルシオールはコロナの影響を大きく受けました。
一方で、郊外が多い「星乃珈琲店」はコロナの影響を比較的受けにくかったと見られます。コロナで、ドトールコーヒーやエクセルシオールで、食事を強化するなどの取り組みを行っています。
私自身は、コロナでエクセルシオールのフードメニュー拡充に完全にハマっています。充電コンセントのある席が多く、リモートワークにも最適なカフェです。
10月15日に発表された22年2月期第2四半期の経常損益は4.6億円の赤字となり、従来の14億円の黒字予想から一転赤字で着地しています。
まだ、力強い立ち上がりに欠ける内容となっていますが、それでも22年の通期の経常利益は31円の黒字見通しとなっています。
この先、どのかのタイミングで、四半期ベースで黒字浮上してくるタイミングをしっかりとウォッチしておきたいものです。株価もコロナ以前の水準には戻りきっていませんので、他の飲食企業よりも出遅れ感があります。
今回、取り上げた2社は「SNSマーケティング企業」と「飲食企業」です。
マーケティングはある意味、企業のモノやサービスを広く認知させるだけではなく、適切な値段に導く役割もあるのではないかと思います。
日本は、飲食業界、テーマパーク、100円均一とものの値段が安い“デフレ”が30年間、続いています。給料の引き上げに関しては政治の力が必要だと思われますので、新政権には所得が引きあがる政策を期待します。
そして、質の高いサービスやモノを提供している企業は、堂々と胸を張って正当な「値段」を提示していけばいいのです。そんな、日本に生まれ変わる、今が、最後のチャンスではないでしょうか。
経済アナリスト、認定テクニカルアナリスト
フィスコ金融・経済シナリオ分析会議 研究員
日本クラウドキャピタル マーケティング・未上場マーケットアナリスト
フジテレビ系列LiveNews αレギュラーコメンテーター
滋賀県出身。同志社大学法学部卒業、京都大学大学院公共政策大学院卒業、公共政策修士。2013年関西の某医療法人に入社後、資産運用トレーダー業務を始める。独力で財務・経営分析力を磨いた結果、資産を3倍にする。2015年独立系金融情報配信会社FISCOのアナリスに転身。上場企業の経営者を中心にインタビューし、個別銘柄分析や日本・韓国・米国経済等の市況分析に従事。入社当時、アナリストだった上司より「堅実な銘柄選定法」として「黒字転換2倍株」のノウハウを受け継ぐ。2017年からは日本クラウドキャピタルにも籍を置き、日本初の未上場マーケットアナリスト兼マーケティング担当として活動。雑誌・Webなど連載多数。「PRESIDENT」本誌にも多数記事を掲載。「プレジデントオンライン」の執筆記事は、2020年の半年間で累計6000万PVを超え、「日本一バズるアナリスト」ともいわれる。2020年11月ラジオ日経にて「馬渕磨理子の5分で教えて!ベンチャー社長」がスタート。初の著書『5万円からでも始められる! 黒字転換2倍株で勝つ投資術』をダイヤモンド社から2021年6月16日に上梓。