実証実験で用いられる大型バス実証実験で用いられる大型バス(写真提供:JR西日本)

JR西日本とソフトバンクは9月27日、滋賀県野洲市の車両基地内に設置した専用テストコースで自動運転と隊列走行技術を用いたBRT(バス高速輸送システム)の実証実験を開始すると発表した。そこで、JR西日本イノベーション本部次世代モビリティ開発担当・不破邦博担当課長に、実験の狙いなどについて聞いた。(鉄道ジャーナリスト 枝久保達也)

コロナ禍の前から始めた
BRTの開発プロジェクト構想

 近年、BRT(バス高速輸送システム)への注目が高まっている。JR九州と福岡県は2017年の九州北部豪雨で被災した日田彦山線彦山~宝珠山駅間の線路を専用道路に改築することに合意。2023年度にもBRTとして開業する予定だ。東日本大震災の被災路線を転換したJR東日本の「気仙沼線・大船渡線BRT」に続く、ローカル線転換型BRTとなる。

 そんな中、JR西日本とソフトバンクは2020年3月、自動運転と隊列走行技術を用いたBRTの開発プロジェクトを開始。今年9月27日には滋賀県野洲市の車両基地内に設置した専用テストコースで実証実験を開始すると発表した。