親の「将来何になりたい?」という質問が、子どもの可能性を狭めるワケPhoto:PIXTA

「大きくなったら何になりたい?」そう言って腰をかがめる大人と、「う~ん……」と恥ずかしそうに答える子ども。

 一見ほほ笑ましくみえるこの光景は、日本中いたるところで見られる。そう、私たち大人はつい、子どもに「何になりたいの?」と聞いてしまう。

 ところが、お気づきだろうか。この何気ない日常の会話に、小さな「洗脳の種」がひそんでいることを。

「ビジネス」は大人だけのものではない!
30年間で子どもを取り巻く環境は激変している

 SNSではここ数年、○○クリエイターや△△マーケター、××ハンターといった、オリジナルの肩書で活動するアカウントが増えている。ただ名乗るだけではない。彼らは、肩書によって自分をブランド化し、仕事を得ているのだ。

「高校生クリエイター」のコンドウハルキくんも、そのひとり。なんと17歳にして、デザインの仕事で月収50万~100万円を稼いでいる。そのずば抜けたビジネス感覚が注目をあび、近年は文春オンラインをはじめ、テレビ番組などからも引っぱりだこだ。

 通信制高校のN高等学校に通う、コンドウハルキくん。

 彼が「○○クリエイター」と名乗り始めたのは、中学生時代にさかのぼる。