今年7月、FacebookやInstagramなどを運営する米Meta(メタ、旧フェイスブック)は、自社のSNSで活動するクリエーターに総額10億ドル(約1100億円)超の報酬を配分すると発表し、話題を集めた。各ソーシャルメディアは人気のあるクリエーターを多く抱えることが収益増につながるため、インフルエンサーの獲得に躍起になっている。ネットメディア評論家の落合正和氏に、SNSプラットフォーム各社によるインフルエンサー獲得の取り組みや今後の見通しなどについて聞いた。(清談社 山田剛志)
インフルエンサーが
YouTubeに集まるワケ
一昔前までは、若年層向けのイメージが強かったSNSだが、スマートフォンの普及に伴い、最近では中堅層、高齢層のユーザーも右肩上がりに増加。今や広告宣伝の舞台として、テレビに負けない影響力を誇っている。
SNSプラットフォームは主な収益源であるスポンサー企業からの広告収入を増やすため、SNSのユーザー数を増やしていく必要がある。
そこで鍵になるのがインフルエンサーの存在だ。インフルエンサーとはYouTube、Instagram、TikTok(ティックトック)などにおいて多くのフォロワーを持ち、人々の購買行動やライフスタイルに大きな影響力を与える人物のこと。SNSプラットフォーム各社はサービスの求心力向上に直結するインフルエンサーの呼び込みに力を入れており、中でも現在最も支持を集めているのがYouTubeだ。