今回は、11月に韓国のソウルで2日間にわたり開催された「GeGF2012(グローバル・E-ガバメント・フォーラム)」で目の当たりにした韓国のITに関する国家戦略の凄みについてお話しましょう。
世界各国の要人を集めた
「GeGF2012(グローバル・E-ガバメント・フォーラム)」
最近、韓国政府はITと行政サービスの融合を通じて電子政府サービスをいつでもどこでも利用できる「スマート電子政府」を推進してきました。その結果、世界193ヵ国を対象に、国連が2003年以降1年おきに実施している、電子政府の発展水準を評価した「電子政府発展指数」部門と、インターネットを通じて国民が政策参与している水準を評価した「オンライン参与指数」部門で、2010年と2012年の2年連続世界1位を獲得しました。
このような成果を土台に、韓国行政安全部と知識経済部の共催により、11月18日と19日の2日間にわたってソウルのロッテホテルで、「GeGF2012(グローバル・E-ガバメント・フォーラム)」が開催されました。
この国際会議のテーマは「より進化した未来のためのスマート電子政府」で、目的は電子政府の核となる価値を共有し、グローバル情報格差を解消する法案などを論議して国際的な協力体制を構築することです。
同フォーラムには19ヵ国から大臣、副大臣級の要人の参加を含め、国連、世界銀行、学界、国内外のIT企業などから延べ700名余りが参加し、熱い議論を交わしました。
また、会場には展示ブースも設けられており、そこでは、世界1位を獲得した韓国の電子政府の設計や構築に携わった公務員、サムスンやLG電子の社員が来場者に応対していました。
加えて、韓国のITを駆使した教育システム、日本では失敗事例として有名になりましたが、韓国では成功事例として有名な特許庁の「特許情報システム」、韓国消防庁のSNSを駆使した「救急システム」、「無人図書貸し出しシステム」なども紹介されていました。