非常時こそ決断のスピードが命

つい最近も、決断のスピードにこだわった出来事がありました。

2021年7月、静岡県熱海市を襲った大雨による土砂災害。

僕はホテルニューアカオの経営に関わり始めて半年も経っていなかったけれど、災害発生の数時間後には炊き出しや宿泊提供などの支援を決断して、発表してもらいました。

費用がどうのとかは関係なく、スピードが命。

近隣のホテルや組合はいろいろと相談していたようですが、僕は非常時には特に早く決断することが重要だと考えたのです。

地元の人にはとても喜ばれました。

この時に即断した第一義はもちろん地域への貢献でしたが、支援を最優先に行動することで、長期的な信用を地域から得られると考えたのです。

信用がたまれば、今後大きなチャレンジをするときにも、地域の協力理解を集めやすくなる。

リーダーが早く決めることによるインパクトは思った以上に大きいのです。

(本原稿は、中野善壽著 『孤独からはじめよう』から一部抜粋・改変したものです)