博士課程の中国人留学生として、米国で幼い息子を育てている筆者は、米国の小学校が子どもを甘やかすのが不思議でならない。中国では学校と言えば、まるで新兵訓練キャンプのような厳しさだ。米国の若者たちに降り注がれる、癒やし効果を狙ったような快適さは、激化する中国との競争にどんな影響があるのだろうか。筆者は最近、息子のハティをニュージャージー州の公立小学校の3年生に編入させた。中国南西部の成都市で、小学2年生を終えたばかりだった。毎朝、分厚い教科書と練習問題やテスト用の教材を詰め込んだリュックを背負い、小走りで登校していた。だがここでは登校時、リュックの中身はほとんど空で、持参しなければならない「健康的なおやつ」だけが入っている。