エタノールの価格が10年ぶりの高値水準に達しており、米国のガソリン価格急騰の一因となっている。石油精製業者は、エタノールを商品に混ぜることを義務づけられているためだ。価格高騰により、米連邦政府の再生可能燃料基準(RFS)を巡る長年の政治論争が再燃している。石油やガスが採れる州出身の政治家は、RFSが非効果的でコストがかかるとして廃止を求めている。一方、(エタノールの原料となる)トウモロコシを生産する州の政治家は、RFSが米国の燃料供給に貢献しているだけでなく、消費者価格を引き下げているとして支持している。RFSが2005年に法制化されて以降、エタノールは非混合のガソリンとほぼ同じ価格、もしくは割安な価格で取引されてきた。だがファクトセットのデータによると、今年になってエタノールの価格は約157%上昇してガロン当たり3.42ドル、一方の非混合ガソリンは約61%上昇の同2.28ドルとなっている。
米ガソリン高騰はエタノールのせい? 論争再燃
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