中国による少数民族ウイグル族への人権侵害疑惑を巡り、習近平国家主席が先頭に立って弾圧を指示していたことを示す新たな証拠が浮上した。英国を拠点とする非政府組織「ウイグル・トリビューナル」が中国政府の流出文書の写しをウェブサイトに掲載した。
その文書は、新疆ウイグル自治区の動向を巡り、2014~17年に習氏や共産党幹部が非公開で行った演説の内容などが含まれ、一部は最高機密扱いとなっている。ウイグルへの強制的な同化政策はこの時期に策定・導入された。
それによると、習氏は少数民族に関して宗教の影響や失業問題の危険性について警告しており、新疆の支配を維持する上で、主流派である漢民族と少数民族の「人口割合」の重要性を強調している。
ウイグル・トリビューナルはロンドンで、ウイグル族に対する人権侵害の疑いについて審問を開催している。