女子テニス協会(WTA)は1日、中国で開催される予定だった全てのトーナメントを中止すると発表した。中国前副首相から性的暴行を受けたとする内容の文書が先月、中国著名女子プロテニス選手、彭帥さんの認証済みソーシャルメディア(SNS)アカウント上に投稿された件を巡り、同選手が安全な状況に置かれていることを確認できていない点を理由に挙げた。今回の決定でWTAには将来的に数億ドルの損失が生じる可能性もあるが、スティーブ・サイモン最高経営責任者(CEO)は彭さんの安全が確認されるまで、世界最大のビジネスパートナーの一つと進んで関係を断つと述べた。米プロバスケットボール協会(NBA)や英サッカーのプレミアリーグなども過去にさまざまな問題を巡って中国政府と対立した。だが来年予定していた同国での九つのトーナメントを中止したWTAの判断は、世界のスポーツ界でも前例がないもののように見える。
女子テニス協会、中国での大会中止 著名選手への対応に疑問
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