ひろゆきが「口喧嘩のときに気をつけること」ベスト1ひろゆき氏(撮影:榊智朗)

現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
38万部を超えるベストセラー1%の努力』では、彼の「考え方の根っこ」を深く掘り下げ、思考の原点をマジメに語っている。
この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)

「論破」は不要

 他人と言い合いになったとき、つい感情的になっていませんか。

 世の中では「論破」という言葉が流行ってしまっているらしいのですが、日常会話や仕事上の付き合いで論破をしてしまうのは、あなたにとって圧倒的に不利なことです。

 なぜなら、言いくるめられて嬉しい人なんてこの世にいないからです。

 ということで、言い合いや議論になったときに、1つだけ気をつけておくべきポイントがあるので、それについて紹介しましょう。

「納得させる」のは諦めよう

「話せばわかる」という言葉があります。

 たしかに、自分にとっての言い分を伝えたり、相手の思い込みや誤解を解いてあげる上では、「話せばわかる」は機能するかもしれません。

 でも、相手の考え方を変えることはできないんですよね。

「そうはいっても、あの人は無能だ」

「そう言われても、信じることはできないな」

 と、腹の底から「納得」させることは、なかなか難しいことです。相手の人がちゃんと論理的に考えることができて、物事を好き嫌いではなく正しさで判断できるのであれば、可能性はあります。

 でも、そういう人は、僕の経験では10%いるかどうかです。

「この人はそういう人なんだ」

「話せばわかる」という言葉は、「説得すれば相手の考えを変えられる」ということではありません。

 これだと、「洗脳」になってしまいますからね。

 だから、人と言い合いをしているときや議論しているときは、「説得しない」というのが重要なポイントです。

 あくまで、自分の意見を伝える。そして、情報を与える。できるだけ客観的なデータや事実を伝える。

 それで間違った考えを変えないのであれば、それは「この人はそういう人なんだ」と思うしかないんですよね。

 世の中には、○○教などの宗教や、怪しいセミナー、悪徳ビジネスなどがあり、それを「正しい」と信じきっている人がいます。彼らに正しい情報を伝えたら、それこそ、より内側の結束を固める材料になってしまうんです。

 ということで、「説得する」というのは、自分にとって気持ちのいいことであり、相手にとっては迷惑な行為なのかもしれません。「正しい情報を与えたのに、間違った判断をしているなー」と、観察する態度で接すればいいと思うんですが、どうでしょうかね。

ひろゆき
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、38万部を突破した『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。