投資家の間では、自動車メーカーがソフトウエアによるサービスをドライバーに「無線」で提供して収益を上げるようになるとの大きな期待がある。ただ、自動車メーカーにとっては今のところ、車をアップグレードするためのコストの方が、いつか現れるかもしれない次の利益の流れよりも明確だ。フィアット・クライスラーとプジョーの合併で今年初めに設立された欧米自動車大手ステランティスは7日、新たなソフトウエア戦略を発表。自動車用コンピューターへの大規模な投資により、2030年までにソフトウエアによって動く製品とサブスクリプション(定額課金)による年間売上高が200億ユーロ(約2兆5600億円)に達するとの予想を示した。この新しいアプローチの核となるのは新技術プラットフォーム「STLA Brain(ブレーン)」だ。これにより2024年以降、はるかに強力な車両ソフトのアップデートを可能にする道を開く。そこに至れば、新型「ジープ」やトラック「RAM(ラム)」は、パーソナライズされたサービスや継続的な改善の可能性という点で、スマートフォンに近い感覚になり始める。
デジタルカー時代、収益それほどでもない?
欧米自動車大手ステランティスは新たなソフトウエア戦略を発表
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