オミクロン株感染拡大、第6波到来に備えて経営者が「今」すべきことPhoto:PIXTA

GDPマイナス成長
世界から見ても日本の景気回復は遅れている

 新型コロナの新たな変異ウイルス「オミクロン株」の脅威が連日報道されており、第6波が到来する懸念が強まっています。コロナ対策は最重要課題ですが、同時に景気を回復させて国民の生活や企業の業績を引き上げていく施策も必要です。

小宮一慶・小宮コンサルタンツ代表小宮一慶
小宮コンサルタンツ代表

 ところが世界の主要国の中で、日本だけが景気回復に出遅れてしまいました。物価変動の影響を除いた実質GDP(国内総生産)成長率を例に取ると、日本の1~3月期は年率換算でマイナス2.9%、4~6月期同2.0%、7~9月期は同マイナス3.6%(2次速報値)という状況でした。

  一方、欧州(ユーロ圏)は、ロックダウンなどの影響を受けた1~3月期こそマイナスでしたが、4~6期からプラスに転じ、7~9月期は9.1%と大きく増えました。米国は1~3月期、4~6月期ともに6%台、7~9月期はデルタ株拡大で鈍化したとはいえ2.1%というようにプラス成長を続けています。アジア主要国もほぼプラス成長でした。