しかも、仕事を終えて夜にお酒が入っていたりすると気持ちが大きくなり、「これ、いいな。買っちゃえ」と次々に買い物をしてしまうリスクはさらに高まります。

 しかし、こうして「ネット衝動買い」した物は、後悔することが多いものです。2、3日して段ボール箱に入った商品が玄関に届いても、最初は「あれ、何か買ったっけ?」と買った記憶すらあいまいなこともあります。

 そして、開けてみてようやく、数日前に酔ってネットショッピングをしたことを思い出しますが、部屋のなかにはそうやって購入したたくさんのグッズが、使われずに山積しているという方もおられるのではないでしょうか。

 なかには買ったことで満足してしまい、箱も開けずにそのまま積まれているといったケースもよく見かけます。

買いたい衝動を我慢して
「ひと晩寝かす」のが鉄則

 それを避けるためには、どんなに「買いたい衝動」が高まっても、ネット通販では注文するまでに「ひと晩寝かす」ことを心がけましょう。お酒が抜けた状態、あるいは疲れが回復した状態で再度判断してみると、不要なネットでの買い物を防止できることが多いからです。

「明日、もう一度、考え直す」をマイ・ルールにするのです。

 そうすると、おそらく半分以上の確率で、「なんであんなに欲しいと思ったんだろう。いますぐ必要ってわけじゃないし、やめておいてよかった」となると思います。

 私の知る範囲でも、実際にこの方法で浪費を抑えることができるようになり、「自分に自信がついた」と報告してくださった患者さんが大勢いらっしゃいます。

 浪費をコントロールできないことによって、「自己肯定感」を持てなくなる方も少なくないのです。

 ひと晩経って、あるいは何日かして、それでも「欲しい」気持ちが薄れず確固たる物である場合には、買っても後悔は少ないはずです。「これは本当に自分に必要な物なんだ」と自らの決意をもって買うからです。