メルセデス・ベンツはスリル満点の乗り心地だが、投資家はフレイトライナーのトレーラートラックに乗る方が安全かもしれない。ドイツの自動車メーカー大手ダイムラーの待望の2社分割が10日に完了した。これにより、投資家には検討すべき二つの銘柄が残されたことになる。将来的にテスラのライバルとなるメルセデス・ベンツと、再建を目指すダイムラー・トラックだ。メルセデス・ベンツの高級ブランドは魅力的だが、ダイムラー・トラックの方が先行きはリスクの少ない道となる。新規上場したダイムラー・トラックは、10日午前の取引で5%上昇した。世界でも群を抜く大手トラックメーカーだが、グループ内では消費者向け自動車事業の脇役にとどまっていた。そのためトラック・バス事業は長年にわたり、業績不振が許容されてきた。7-9月期は営業利益率に相当する調整後の売上高利益率が5.5%と、上場している同業ボルボ・グループの半分だった。オラ・ケレニウス最高経営責任者(CEO)が2月に発表したこの分割で、こうした業績不振に一段と光が当たっている。
ベンツよりトラックか、分社後の乗り心地
大型トラック事業を分社化したダイムラー、2つの銘柄のどちらをとるか
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