中国政府による国内のウイグル人への虐待を調査していた英国の独立民衆法廷「ウイグル法廷」は、習近平国家主席が率いる中国当局が「ジェノサイド(民族大量虐殺)」を行い、人間性を踏みにじるさまざまな犯罪と、組織的拷問を実行してきたと認定した。ジェノサイドに関する調査を求める世界ウイグル会議の要請で開設されたウイグル法廷は、政府から独立した形でジェフリー・ナイス氏によって組成された。英法廷弁護士の同氏は、旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷で元セルビア大統領のスロボダン・ミロシェビッチ氏を訴追した経歴を持つ。独立した民衆法廷の慣例通り、ウイグル法廷は強制力を持たないが、その代わりに、各国政府が留意すべき道徳的、理性的信頼性を持つ。この犯罪行為をやめさせ、加害者の責任を問うために国際社会が行動を起こすことが今、極めて重要になっている。
【寄稿】ウイグル族ジェノサイド判断の重要性
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