国内・海外ともにビジネス客はかつての水準まで戻らないだろう。逆に今回のコロナ禍を通じて、旅行だけはなくならないことを確信した人は少なくないはずだ。航空会社は今後、これまで以上に観光・レジャー需要に重点を置いた戦略にシフトする必要がある。
※本稿は、鳥海高太朗著『コロナ後のエアライン』(宝島社)から一部を抜粋・再編集したものです。
ビジネス客はかつての水準まで戻らない
逆に旅行だけはなくならない
新型コロナウイルスが収束したアフターコロナでは、海外渡航のスタイルが大きく変わる可能性が高い。とくに業務渡航(ビジネス出張)は大きく変わるだろう。コロナ禍のなか、仕事の打ち合わせはリモートで行うことが非常に多くなった。その結果、現地へ出向かずにリモートでもある程度は対応できることが明らかになった。
今後通常時の生活にもどっても、どうしても必要な出張以外は見合わせる可能性があり、国内・海外ともにビジネス客はかつての水準まで戻らないだろう。
逆に今回のコロナ禍を通じて、旅行だけはなくならないことを確信した人は少なくないはずだ。
オンライン旅行が急増し、旅行に出かけられない状況下でも旅行気分を味わえるようになった。だが、リアルに出かけたときと同じ感動を得るのは難しい。実際に人間が現地に出向き、直接肌で現地の空気を感じ、美味しい食事やアクティビティを楽しむことで癒やしを感じたり、見聞を深めたりすることが可能となる。