ANA・JALの9月旅客人数が超反動増!実態値が示す残念な「惨状」とは?Photo:PIXTA

コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、7〜9月度の航空編だ。

ANA、JALの旅客人数が超反動増!
実態値が示す「惨状」は?

 航空の主要2社が発表した7〜9月度の月次業績データは、以下の結果となった。

◯ANA国際線(ANAホールディングス〈HD〉)の旅客人数
 7月度:前年同月比193.7%(93.7%増)
 8月度:同201.9%(101.9%増)
 9月度:同178.5%(78.5%増)

◯ANA国内線(ANAHD)の旅客人数
 7月度:前年同月比131.9%(31.9%増)
 8月度:同132.8%(32.8%増)
 9月度:同88.5%(11.5%減)

◯JAL国際線(日本航空)の旅客人数
 7月度:前年同月比267.8%(167.8%増)
 8月度:同293.1%(193.1%増)
 9月度:同225.6%(125.6%増)

◯JAL国内線(日本航空)の旅客人数
 7月度:前年同月比113.8%(13.8%増)
 8月度:同117.0%(17.0%増)
 9月度:同75.9%(24.1%減)

 9月において、ANA・JALの2社における国際線の旅客人数は前年実績を大幅に超えた。ANA国際線は前年同月比178.5%(78.5%増)と、前年実績の1.7倍以上。JAL国際線も同225.6%(125.6%増)と、前年実績の2.2倍以上だった。

 しかし、これは20年からの反動増の影響が大きく、航空業界を取り巻く環境は依然として厳しい。次ページでは、今も続く2社の惨状が分かる実態値を確認しよう。