トーマス・アリアスさん(37)は、ナイキのスニーカーを新品、ヴィンテージを問わず100足以上所有しているのが自慢だ。彼は今、ナイキの新たなフットウエアコレクションを収集することを考えている。ただしバーチャルな世界で、だ。アリアスさんは米フロリダ州マイアミで、父親が営む小規模な輸入業を手伝っている。「将来、購入した金額よりもはるかに大きな価値を持つ可能性のある資産だと思っている」と言う。米スポーツ用品大手ナイキは、NFT(非代替性トークン)などの新技術を取り入れたデジタル面での事業拡大を加速しようとしており、アリアスさんのような熱狂的なスニーカー愛好家がバーチャルスニーカーに投資することを見込んでいる。NFTとは、対象アイテムの真正性を唯一無二なものとして立証するデジタル証書のことだ。