コロナ禍からの企業業績の回復は、勝ち組と負け組の格差が拡大して「K字型」に引き裂かれていくという二極化の議論が強まっている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回はコマツ、クボタの「建設・農業機械」業界2社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)
コマツとクボタ、
いずれも2桁増収
企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下の建設・農業機械業界の2社。対象期間は21年7~9月期としている。
各社の増収率は以下の通りだった。
・コマツ
増収率:28.9%(四半期の売上高6431億円)
・クボタ
増収率:14.3%(四半期の売上高5402億円)
建設・農業機械業界の2社はいずれも前年同期比増収だった。高い増収率の背景には、コロナ禍における落ち込みから回復したことも影響しているが、コロナ前の実績と比較すると2社の売り上げは今どのような状況にあるのか。
次ページで詳しく解説するとともに、各社の増収率の推移も併せて紹介する。