日本の株式市場に、資源高の大波が訪れている。国際商品指数である「CRB指数」は、足元で約7年ぶりの高値圏。そこで特集『今仕込みたい「強い株」』(全15回)の#1では、同指数が変化した際の株価の感応度が高い上場企業50社を一覧化。先物相場などではなく、個人でも取引がしやすい株式において、「資源高で潤う」銘柄を明らかにする。(ダイヤモンド編集部 竹田幸平)
資源高で潤う企業に大注目!
くすぶる「スーパーサイクル」論
銅は史上最高値、アルミニウムは約13年ぶり高値、原油やニッケルは7年ぶり高水準――。今年に入り、このような主要コモディティー(国際商品)価格が高騰し、記録更新が相次いだ。
ただし、足元では上昇にやや一服感が出ており、市場では「冬場を越えればエネルギー高は落ち着く」といった見方もある。
一方で、昨年末には米ゴールドマン・サックスのアナリストが国際商品相場について大規模な上昇局面「スーパーサイクル」が訪れつつあると発言。実際、「脱炭素」への黎明期である今は、電気自動車(EV)製造に用いる銅の強い引き合いが当面続くとの観測もくすぶる。この見方に立つなら、足元の軟調は調整にすぎないといえる。
では、資源高の波に乗り、大きなリターンを狙うにはどうすればよいのか。商品先物相場を通じてコモディティー自体に投資したり、値動きが連動する上場投資信託(ETF)を買ったりする方法もあるが、レバレッジの高さや流動性の低さなどから、投資初心者にはややハードルが高い。またコモディティーは他の資産に比べて「金利を生まない」というデメリットが指摘される。
しかし、株式への投資なら、そうした悩みを解消しやすい。個人でも取引しやすいし、投資先企業の利益成長に伴う株高が期待でき、配当による定期的な収入も見込めるからだ。
つまり資源高で潤う企業を知り、その株を買うのが賢くシンプルな妙手なのだ。そこで次ページでは、国際商品指数であるCRB指数(正式名:リフィニティブ・コアコモディティーCRB指数)に対する感応度が特に高い上場企業の上位50社を掲載。業種別の影響度、専門家による分析と併せて、一挙に明らかにしていこう。