英スコットランドと南アフリカで新たに公表されたデータでは、新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の感染者が入院に至るリスクはこれまでの変異株の場合よりもはるかに低いことが示された。オミクロン株は急速に広がっているものの、重症化を防ぐためにはワクチンが有効であることに変わりはないとみられている。ただ、オミクロン株は感染力が強く、ワクチン接種などで獲得した免疫を回避する能力が指摘されており、科学者らは大幅な感染拡大に伴い病人や死者が出る恐れがあるとして警戒している。エディンバラ大学の研究者は査読前の論文でオミクロン株について「高い感染リスクと免疫回避」に触れ、「入院の減少というプラス面は感染率の上昇によって打ち消される可能性がある」との見方を示した。