英国の王位継承権者は5000人以上!?ドイツの一般人まで…

 英国の王位継承権者の数は、実は正確に分からない。さまざまな学者などが調査しているが、2011年時点で4973人いるというのが定説となっていた(Reitwiesner, W. A “Persons eligible to success to the British Throne as of 1 Jan 2001” )。その後、元々王室から排除されていたカトリック教徒に王位継承権が認められて、5753人だという説もある(David Lewis “Persons eligible to success to the British Throne as of 1 Jan 2011”)。

 英国の王位継承順位は、国王の直系子孫で、2011年10月28日以降に誕生したものは、男女の性別を問わずに長子先継(第一子→第一子の子孫→第二子→第二子の子孫)で、2011年10月27日以前誕生の者については、兄弟姉妹間男子優先となっている。

 要は、エリザベス2世のような「女王」が存在し、女王の第一子・チャールズ皇太子が皇位継承第1位という「女系継承」も行われる。

 「女系継承」も可能であることで、諸外国の王室・名家と歴代英国王・女王の子孫が婚姻関係を結んだことで、それらの王室・名家にも英国の王位継承者が存在している。

 例えば、ノルウェー国王ハーラル5世、スウェーデン国王カール16世グスタフ、デンマーク女王マルグレーテ2世、ギリシャ王妃アンナ・マリア、ギリシャ国王コンスタンティノス2世、オランダのベアトリクス前女王とウィレム・アレクサンダー国王などが含まれる。

 その他、ルーマニア、セルビア、ロシア、ジョージア、ブルガリアなどの旧王家・名家にも英国の王位継承権保持者が存在する。ただし、各国の王室・名家は現在の英国王室とはかなりの遠縁であるため、彼らが英国王を継承する可能性は限りなく低い。

 一方、英国の王位継承者には、一般人として暮らす多くの人も含まれている。現在、最下位とされているのは、ドイツの一般人の女性である(WSJ日本版「ライフスタイル/英王位継承権4973位―最下位はドイツの女性」)。