株式投資をする人にぜひ読んで欲しい1冊が『株トレ――世界一楽しい「一問一答」株の教科書』だ。クイズを解きながら「株のトレードで勝つ技術」を身につける画期的な1冊だ。著者は、ファンドマネジャー歴25年、2000億円超を運用してTOPIXを大幅に上回る好実績をあげたスペシャリストの楽天証券・窪田真之氏。何万回にも及ぶ膨大な数のトレードから確立した「トレードで勝つ技術」を1冊に凝縮した本書から、特別に一部を抜粋して紹介する。

株トレPhoto: Adobe Stock

ボリンジャーバンドとは?

 ボリンジャーバンドとは、移動平均線と標準偏差から計算される2本の線のことです。

「移動平均」+(「標準偏差」×2)

「移動平均」ー(「標準偏差」×2)

 株価チャートに、移動平均線だけでなく、2本のボリンジャーバンドを加えると、株価のボラティリティ(変動性、略してボラ)変化を見るのにとても便利です。

ボリンジャーバンドの「買いシグナル」

「何か良い材料が出て投資家がいっせいに買い始めた瞬間」を示すのが、ボリンジャーバンドの「買いシグナル」です。

 それまでおとなしく推移していた株価が、突然ガツンと大きく上昇し始めた瞬間をとらえるものです。そこで、すかさず買うべきです。早すぎても、遅すぎてもダメです。

 ちょうど良いタイミングとは、次の通りです。

(1)上昇に勢いがついている時
 もはや後戻りできない、ダマシはない、スピードが出た状態。

(2)材料が新しい時
 上昇が加速してから日が浅い、1週間くらいしか経っていない時。

ボリンジャーバンドの「売りシグナル」

 売りシグナルは、買いシグナルの逆です。「何か悪材料が出て、投資家がいっせいに売り始めた瞬間」を示すのが、ボリンジャーバンドの「売りシグナル」です。

 ボリンジャーバンドの幅は、相場が大荒れになると拡大、相場が静かだと縮小します。

株式投資のクイズにチャレンジ

 東証一部上場のH社の過去5ヵ月の週足に2本のボリンジャーバンドを書き込んだチャートです。

 3週間前、長い陽線をたてたところで100株買いましたが、その後、急落してしまいました。

 売り、買い、様子見、どうする?

このチャート、売り、買い、様子見、どうする?このチャート、売り、買い、様子見、どうする?

【ヒント】ボリンジャーバンドからボラの変化を読み取る

 ボラがどう変化しているかを考えてください。