ここは、売りが正解。

何か大きな悪材料が出たはず

 H社は、先週まで順調に上昇トレンドを歩んでいました。13週移動平均線とその上のボリンジャーバンドの間で、過熱感のない上昇が続いていました。そこで3週間前、長い陽線が出て株価が上のボリンジャーバンドまで上昇したところで100株買ったのは、悪くない投資判断だったと思います。

 ところが運悪く、今週、何かとんでもない悪材料が出たようです。株価はいきなり13週移動平均線を割れ、下のボリンジャーバンドまで急落してしまいました。

 突然のボラ上昇で株価急落。こうなると、これまでH社を買ってきた投資家も慌てて売りに回る可能性があります。傷が広がらないうちに、損切りするべきです。

不運に見舞われた時こそ、冷静に

 買いの判断は悪くなかったのに、不運にも株価はすぐ急落。ここで損切りは辛いところですが、それができれば上級者です。迷って様子見も、やけになって買い増しもダメです。

 本書では「買いシグナルで買ったのに、不運にも株価が急落して損切りが必要になる」パターンを繰り返し出題しています。

 現実には、そんな不運が何度も繰り返されるわけではありません。たまに訪れるとんでもない不運に冷静に対処できれば、次は超ラッキー・トレードに巡り会うかもしれません。

(本稿は、『株トレ――世界一楽しい「一問一答」株の教科書』から抜粋・編集したものです。)