2021年の米株価は、前年に続いて再び特大サイズの上げ幅で終わりそうだ。しかし多くの投資家は2022年にこれが繰り返されるとは考えていない。2021年のS&P500種株価指数は26日までに年初来26%上昇している。2020年の同指数の上昇率は16%だった。企業利益の急増と緩和的な金融政策が、株価上昇を促した。来年は企業利益の伸びが鈍化するとみられるほか、米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げの準備を進めているため、株価上昇の主要因は徐々に弱まる見込みだ。低金利の状況では、投資家は利益確保のため、株式などリスク資産への投資を拡大する傾向がある。インフレが高進し、当局が利上げに動くと、企業の将来利益の評価が下がり、投資家にとっては株式以外に利益を確保する投資先の選択肢が増える。
来年のS&P500、金融街は上昇率低下を予想
FRBの利上げ見通しで投資家は高まったバリュエーションを受け入れ難くなる
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