現代人の脳には“毒”が溜まっている!
無意識に溜まった脳の“毒”を出して
脳がみるみる若返る食事法を紹介する

脳の若返りと認知症治療の専門医・白澤卓二医師が提案する衝撃の最新刊『脳の毒を出す食事』では、現代人の脳に溜まった毒を出し、脳の機能を上げる食事法を紹介している。
現在、認知症患者数は増加の一途。その発症を避けるには、40代からの脳のケアが大切だと著者はいう。本書では世界最新の医学で明らかになった認知症予防・改善策と、その研究からわかった脳のパフォーマンスを上げるために必要な食事を提案する。

ゆっくり歩くだけでも効果!<br />脳を弱らせない運動の条件とは?Photo: Adobe Stock

「太極拳」「ヨガ」「スイミング」はいかが?

脳の健康には運動が欠かせないのは事実です。アルツハイマー病の革命的療法を見つけたブレデセン博士が提唱している、脳の認知機能回復プログラムのリコード法では、1日あたり45~60分、週に4~5回の運動をすすめています。私のクリニックでも認知症の患者さんにはジャイロトニックという木製のマシンを使った運動療法を受けていただいています。

すでに認知症になっている方では、8割の方が腰痛やひざ痛を抱えていて、それが原因で外出のチャンスが減る傾向にあります。そうして家に引きこもっていると脳への刺激が激減して、さらに認知症が進んでしまいます。

ジャイロトニックは、流れるような動作で筋肉を動かすことができるマシンです。

私自身も頚椎が潰れているせいで、長らく手のしびれに悩まされましたが、ジャイロトニックのマシンで体を動かしたらたったの50分でしびれが消えました。

みなさんにもこのマシンを使った運動をぜひ試していただきたいところですが、日本には数えるほどしかありません。重要なのは流れるような自然な動きができる点なので、太極拳やヨガなどのゆっくりとした動きを連続して行う運動、あるいはゆったりとしたペースで泳ぐのもいいと思います。難しい場合は、ウォーキングでもいいでしょう

本原稿は、白澤卓二著『脳の毒を出す食事』からの抜粋です。この本では、認知症など脳の機能不全の原因となる、現代人の脳に溜まった“毒”を出して究極の健康体になる食事法の提案と、実生活で使える7日間実践レシピを掲載しています。脳と体を健康にし、本当の意味での健康長寿を目指してみませんか?(次回へ続く)

監修 お茶の水健康長寿クリニック院長 白澤卓二先生
1982年千葉大学医学部卒業後、呼吸器内科に入局。1990年同大学院医学研究科博士課程修了。現在、お茶の水健康長寿クリニック院長。
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白澤卓二(しらさわ・たくじ)
医師、医学博士
1958年神奈川県生まれ。1982年千葉大学医学部卒業後、呼吸器内科に入局。1990年同大学院医学研究科博士課程修了。東京都老人総合研究所病理部門研究員、同神経生理部門室長、分子老化研究グループリーダー、老化ゲノムバイオマーカー研究チームリーダーを経て、2007年より2015年まで順天堂大学大学院医学研究科加齢制御医学講座教授。2017年よりお茶の水健康長寿クリニック院長、2020年より千葉大学予防医学講座客員教授就任。日本ファンクショナルダイエット協会理事長、日本アンチエイジングフード協会理事長、アンチエイジングサイエンスCEOも務める。
専門は寿命制御遺伝子の分子遺伝学、アルツハイマー病の分子生物学、アスリートの遺伝子研究。