博報堂フェローで、政治・行政・大手企業のスピーチライターでもあるひきたよしあき氏の新著『一瞬で心をつかみ意見を通す対話力』からの抜粋で、自分の思いを言葉にし、相手の心に届けるための対話のメソッドを伝授する。今回は、リモート対話で対話する際の工夫についてレクチャー。
オンライン対話では
画面映りの工夫は必須
ビジネスシーンでは、新型コロナ禍を契機に、リモートで対話をする機会が増えて、話すときの態度、しぐさに対する常識がすっかり変わりました。
就活も一変しました。明治大学で、志望企業に内定した学生を集めて、リモート面接についての工夫を聞いたところ、女子学生が開口一番、「顔色」「化粧のノリ」と口を揃えるのに驚きました。顔色が悪いとそれだけで、不健康で暗いイメージになる。友だち同士で、チークの色合いを画面上でチェックし合ったそうです。
顔色を気にしたほうがいいのは、男性も例外ではありません。私はたくさんのオンライン講義を行いますが、最初の頃、「顔色が悪い」「疲れているみたい」という声が寄せられたので、慌てて照明器具を買い、画面映りがよくなるように整えました。
あなたも、一度モニターに映る自分の顔色をチェックしてみてください。「つながるだけでうれしい」はすでに過去のもの。画面映りの工夫が必須になっているのです。