先輩や上司をうまく使おう

「自分の説明がダメなのかな」と思ったこともありましたが、ある程度の役職についた今は、言葉よりも「実績と責任」が優先されるのだと思っています。

実績は他の人からでも見えます。責任も役職でだいたいわかります。

経験が浅かったり、立場が低かったり、その言葉を裏打ちする実績と責任がないと、いくらしっかりしたことを言っていても、伝わらないんです。

信頼できるデータを持って話をしたら聞いてもらえる、多少論理的でなくとも、熱意を持っていたら協力してもらえる、といったことももちろんあるかもしれませんが、それはたまたま相手に恵まれただけです。

やはり、実績や責任を見て話をする人が多いのが現実です。

「何を言うか」でなく「誰が言うか」を重視している人に対しては、言いたいことを自分から直接言うのではなく、「性能のいいスピーカーを使おう」くらいの気持ちで、上司や先輩などに言ってもらいましょう。

(本原稿は、わび著『メンタルダウンで地獄を見た元エリート幹部自衛官が語る この世を生き抜く最強の技術』から一部抜粋・改変したものです)